せつこの兼業投資家日記

投資に関する解説(備忘録)

【2025年】スタグフレーションとは?その影響は?

 

【初心者向け】スタグフレーションとは?株や債券への影響をわかりやすく解説

投資や経済ニュースで時々耳にする「スタグフレーション」。これは一体どんな状態で、私たちの資産にどのような影響があるのでしょうか?今回は投資初心者の方に向けて、できるだけわかりやすく解説していきます。

スタグフレーションとは?

スタグフレーションとは、「経済が停滞(スタグネーション)しているのに、物価が上昇(インフレーション)してしまう」状態を指します。

通常、景気が良ければ物価は上昇し、景気が悪ければ物価は下がるのが普通です。しかしスタグフレーションはその常識を覆す厄介な現象なのです。

スタグフレーションの特徴

  • 景気が悪化し、企業の利益や給料が伸びない

  • 物価は上がり続け、生活コストが高くなる

  • 失業率が高まる一方、実質的な生活水準が低下する

なぜスタグフレーションが起きる?

主な原因として、

  • 石油価格の急騰や災害、戦争などによる「供給ショック」

  • 過度な金融緩和政策によりインフレが進むが、経済活動は回復しない

などが挙げられます。

スタグフレーションになると資産価格はどうなる?

スタグフレーションが起きると、株式や債券などの資産には次のような影響が出ます。

① 株式価格への影響

株式価格は基本的に下落します。その理由は、

  • 企業の利益が景気悪化とコスト増で減少する

  • 生活費が上昇し、消費が減って企業の売上も落ちる

  • 中央銀行が物価抑制のために金利を引き上げる可能性があり、企業の借入コストが増える

特に影響を受けにくいのは食品や日用品、医薬品などの生活必需品セクターです。

② 債券価格への影響

債券価格も下落しやすくなります。理由は、

  • インフレが進むと中央銀行が金利を引き上げるため、債券の価格が下がる

  • 固定利息の価値がインフレによって目減りする

特に長期債は大きく下落する可能性があります。

③ その他の資産(金・コモディティ・不動産など)

  • 金(ゴールド):安全資産として価格は上昇することが多い

  • コモディティ(原油・穀物など):インフレによって価格が上昇

  • 不動産:物価上昇には強いものの、金利上昇や景気低迷で価格の伸びは限定的

2025年現在、日本とアメリカはスタグフレーションの兆候がある?

日本の状況

日本は2025年現在、長引く物価高が続いています。一方、賃金は物価上昇ほど伸びず、実質賃金は低下傾向にあります。この状況はスタグフレーションの兆候と見られることがあります。ただし、日本の物価高は主に海外からの原材料価格の高騰(外的要因)が原因であり、国内の景気が著しく悪化しているわけではないため、完全なスタグフレーションとは言い切れません。しかし、生活実感としてはスタグフレーションに近い苦しさがあると言えるでしょう。

アメリカの状況

アメリカは2025年、物価が高止まりし、FRB(連邦準備制度理事会)が利下げを進めているにもかかわらず、インフレ率がなかなか低下しない状況が続いています。特に個人消費がGDPの多くを占めるアメリカにおいて、クレジットカードの延滞率やBNPL(後払い決済)残高が増加していることから、景気停滞の兆候が見え始めています。

このような状況は、スタグフレーションの前兆と指摘する専門家もいますが、失業率はまだ低いまま推移しているため、本格的なスタグフレーションには至っていません。ただ、これらの指標が悪化すると、アメリカもスタグフレーションに陥る可能性があります。

投資初心者がスタグフレーションで気をつけるべきこと

スタグフレーションは通常の景気サイクルとは異なり、投資判断が非常に難しい状況です。

  • 株式や債券など一種類の資産だけでなく、金やコモディティを含めた分散投資を検討する

  • 経済ニュース、特に中央銀行(日本銀行、FRBなど)の政策動向を注意深く観察する

こうした基本的な備えを持つことが大切です。

まとめ

スタグフレーションは、「景気が悪いのに物価が上昇する」という非常に厄介な経済状況です。株式や債券価格が下落しやすく、金などの安全資産への需要が高まります。

初心者としては、資産の分散を心がけ、ニュースや経済指標をよくチェックする習慣をつけると安心です。

ぜひこの機会に、資産運用の知識を広げ、将来のリスクに備えましょう!

 

(2025/3/26)

 

 

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