せつこの兼業投資家日記

投資に関する解説(備忘録)

【2024年】PER(株価収益率)とは?

株式投資を始めたばかりの方にとって、企業の価値を判断する指標は数多くあり、その中でも「PER(株価収益率)」はよく見かける指標です。本記事では、PERの基礎知識から日本とアメリカの平均値、業種別の特徴まで、初心者にも分かりやすく解説します。

 

 

PERとは?

PERの定義と計算式

PER(Price Earnings Ratio)は、その企業の収益力に対して現在の株価が割安か割高かを測る指標です。

計算式は次の通り:

PER=株価1株当たりの利益(EPSPER = \frac{株価}{1株当たりの利益(EPS)}

例えば、株価が2,000円、EPSが200円の場合:

PER=2000200=10PER = \frac{2000}{200} = 10

PERの意味するもの

  • PERが低い: 市場から「割安」とみなされている可能性があります。ただし、業績悪化などのリスクも考慮が必要です。
  • PERが高い: 「成長性への期待」を反映していますが、過剰な期待である場合もあります。

日本とアメリカのPER平均値の比較

日本のPER平均

日本株のPER平均は約15倍程度が一般的です。アメリカ市場に比べると歴史の古い成熟した企業が多く、成長性よりも収益の安定性が評価される傾向があるためです。

  • 過去の推移:
    • アベノミクス以降、15〜20倍で推移。
    • コロナショック時には一時的に上昇(一時的な収益性の悪化)

アメリカのPER平均

アメリカの代表的な指数であるS&P500のPER平均は、20〜25倍程度が標準です。成長産業や革新企業が多く、高い成長期待を背景に高PERで取引されることが一般的です。

  • 過去の推移:
    • リーマンショック後に一時的に上昇。
    • コロナショック後、金融緩和の影響で40倍近くに達した時期も。

比較まとめ

アメリカ株は成長性、日本株は安定性が評価される傾向があるため、PER水準も異なります。どちらを選ぶかは投資スタイルに依存します。

日本の業種別PER平均

業種ごとのPER平均値を見ると、業界の成長性や期待値の違いが分かります。

情報・通信業は成長性が高いと市場から評価されており、平均PERが37.32倍と非常に高い値を示しています。一方で、銀行業は安定性が重視されるため、平均PERは8.57倍と低い水準に留まっています。また、海運業のように業績変動が激しい業種では、PERが4.60倍と非常に低くなることもあります。このように、各業種の平均PERを把握することで、投資判断の参考にすることができます。

PERを使う際の注意点

  1. 単独で判断しない: PERが低い=割安、高い=割高とは限りません。他の指標(PBR、ROEなど)と併用しましょう。

  2. 業種別の特性を理解する: 業種ごとに適正なPER水準が異なります。同業他社との比較が重要です。

  3. 未来の収益に注目する: PERは過去の実績だけではなく、将来の収益見込みを反映していることを意識しましょう。

まとめ

PERは、株価が企業の収益力に対して適正かを判断するための重要な指標です。しかし、単独での判断はリスクを伴います。日本とアメリカのPER平均値や業種別の特徴を理解し、他の指標と組み合わせて総合的な投資判断を行いましょう。

投資初心者の方は、まずは身近な企業のPERを調べてみることから始めるのがおすすめです!

 

(2024/12/20)

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