ハワード・マークスの投資手法を初心者向けに解説!
「投資初心者が参考にしたい、プロの投資哲学」として、今回は世界的に著名な投資家ハワード・マークスの投資手法をわかりやすく解説します。
ハワード・マークスとは?
ハワード・マークスは、オークツリー・キャピタル・マネジメントの創業者であり、ウォーレン・バフェットも尊敬する伝説的な投資家です。『投資で一番大切な20の教え』という名著を出版しており、投資初心者にも人気の高い人物です。特に、投資における心理面や市場の動きに関する鋭い洞察が評価されています。
マークスは自身が書いたメモやレターを定期的に投資家向けに公開しており、その内容はバフェットを含む多くの著名投資家から注目されています。
ハワード・マークスの投資手法の3つのポイント
マークスの投資手法をシンプルに整理すると、以下の3つのポイントに絞られます。
- 逆張り(コントラリアン)戦略
- リスク管理の徹底
- 市場サイクルへの理解
順番に詳しく見ていきましょう。
① 逆張り(コントラリアン)戦略
コントラリアン投資とは、市場の大多数とは逆の行動をとる投資法です。市場が過熱しているときに慎重になり、逆に暴落して市場が悲観的な時に積極的に投資をします。
マークスは、「快適な投資からは大きな利益は生まれない」と述べています。つまり、投資チャンスは周囲が悲観的な時にこそ現れるという考え方です。
実際、多くの人が恐れて市場から離れているときこそ、優良企業の株が割安な価格で購入できる可能性が高くなります。初心者は心理的に難しいと感じるかもしれませんが、徐々にこの考え方を取り入れていきましょう。
② リスク管理の徹底
初心者が投資をするときは「いくら儲かるか」に目が向きがちですが、マークスが重視するのは常に「どれくらい損をする可能性があるか」です。
マークス流リスク管理のポイントは以下の通りです。
- 最悪のケースを想定した投資を行う
- 明らかに割高な銘柄を避ける
- 資金を複数の銘柄や分野に分散する
特に初心者は、投資額が大きくなりすぎたり、一つの銘柄に集中したりすると心理的なプレッシャーが強くなります。分散投資を徹底し、常に「損失を最小限に抑えること」を意識することで、長期的に安定した投資を続けることができます。
③ 市場サイクルへの理解
マークスは、市場が「好況→過熱→暴落→回復」を繰り返すことを重視しています。彼は、市場が楽観的な時ほど慎重になり、暴落時には逆に積極的に行動することを推奨しています。
市場のサイクルを理解するためには、過去の市場暴落(リーマンショックやコロナショックなど)を調べ、その後どのように回復したかを学ぶことが有効です。初心者が市場のサイクルを完全に予測することは難しいですが、市場の雰囲気が極端に楽観的または悲観的になったときには注意を払うようにしましょう。
初心者が取り入れるべき実践ポイント
初心者がハワード・マークスの哲学を具体的に実践する際に意識すべき点は以下の通りです。
- 市場が楽観的な時こそ冷静に、悲観的な時にこそ勇気を持って投資する
- 損失を前提として無理のない投資計画を立てる
- 積立投資を使って自然と逆張り投資を取り入れる
- 分散投資を心掛けリスクを軽減する
- 市場の過去の暴落や回復を学び、焦らずに投資を続ける
まとめ
ハワード・マークスの投資手法は、「市場心理に流されず、リスクを徹底的に管理し、市場サイクルをうまく利用する」ものです。初心者こそ、この基本的な哲学を取り入れて、焦らず長期的に資産形成をしていくことが大切です。
投資をする上で、「逆張り」「リスク管理」「市場サイクルへの理解」を意識し、冷静かつ賢い投資家を目指していきましょう。長期的な視野を持ち、短期的な市場の動きに一喜一憂せず、着実に投資の経験と知識を積み上げていきましょう。
(2024/2/27)